ブオナッローティ(ミケランジェロ)の家は、
1508年にミケランジェロがこの場所にあった3つの家と1つの小さな家を購入、1514年にもう一つ小さな家を購入した合計5つの家が元となっています。最初は別々の家のままで、そのうちいくつかはすぐに賃貸に出されます。
ミケランジェロ自身は1516年から1525年にかけて、所有する家のうち狭い方の2軒に住みますが、1525年からはメディチ出身の教皇クレメンテ7世に押され、当時仕事を請け負っていたサン・ロレンツォ教会により近い家に移り住みます。
ミケランジェロの没後は彼の弟の家系に受け継がれ、その中でも特に重要な役割を果たすのが、ミケランジェロ・イル・ジョーヴァネ Michelangelo il Giovane 同じミケランジェロと名付けられたこの人は、教養の高い文芸人として有名で、多くの芸術家のパトロンになり、その中にはローマから来たばかりのアルテミーズィア・ジェンティレスキも含まれます。エンポリ、ビリヴェルト、ロッセッリ、フリーニ、ヴィンニャーリ、など1600年代の名だたる画家に家の改装と装飾を依頼し、現在の家とコレクションの基礎を築きました。
ミケランジェロの作品としては、"ケンタウルスの戦い"、"階段の聖母"、実現しなかった野心的なサン・ロレンツォ教会ファサード模型、"河の神"実物大のモデル、デッサンなどが所蔵されています。
ミケランジェロ(il Giovane)の1600年代のコレクション、ブオナッローティ家のメンバーによる考古学コレクションもあります。
多くの人が押し寄せる美術館ではないので、静かな時と共にゆっくり鑑賞することができます。
河の神 Dio fluviale
ミケランジェロとしては珍しく製作した実物大の粘土模型"河の神"。サン・ロレンツォ教会の新聖具室を飾る予定でしたが、未完のままに終わります。ブログ記事→ ミケランジェロ未完の作品 -河の神- の修復詳細発表 /追記 修復後、ストロッツィ宮殿での展示が終わった後、Palazzo dell'Arte dei Beccaiに移動されました。
ミケランジェロ・イル・ジョーヴァネの胸像 ジュリアーノ・フィネッリ
胸に止まった蜂はバルベリーの家の紋章を表しています。 ブログ記事→ ミケランジェロ(だけじゃなく)をゆっくり鑑賞できる場所 : ブオナッローティの家
ブオナッローティの家 インフォメーション
所在地
Via Ghibellina, 70 Firenze
開館時間
11月-2月: 10:00-16:30
3月-10月: 10:00-17:00
休館日
火曜日、1月1日、復活祭、8月15日、12月25日