世界で最もクールなブリオッシュ 小麦粉 ペペロンチーノ

お昼ご飯

 
“変わった食材調達班長”が今日はそんなに変わってはないけど、美味しいものを入手してきました。

ブリオッシュ・サラート

普通のブリオッシュと呼ばれる朝食用のものとは違って甘くないです。バターの風味がよかったです。外側はパリッとしてるし、おいしい。
日本で売っているクロワッサンみたいな感じですが、より軽めでした。
(写真左のパン。その下にあるのはボロボロになっちゃったパン切り用まな板。班長はパンと一緒にまな板を切り刻む習性があります。)

 

 

イタリアの小麦粉・粉類

ところで、パン類は日本とイタリアでかなり違います。
作り方や焼き方は普通のものはあまり変わらないけれど、違いの原因は何よりも小麦粉みたいです。
料理教室の通訳をよくしていた頃に成分を調べてみたら、
farina00小麦粉ゼロゼロ(イタリアでよく売っている一番粉が細かい小麦粉)と薄力粉は一致しない事が分かりました。何か違うな、とは思ってたんですけども数値で出ると納得。 

farina00は、お菓子にも生パスタにも発酵時間の長くないパンなどに使います。
なんというか、日本の薄力粉よりも強い感じ。
farina0(ファリーナ・ゼロ)というのもあって、主にパン用で00ゼロゼロよりも若干プロテインが多め。

他にも、semolaセモリナ粉farina integrale全粒粉とか、最近はavenaエンバク粉riso米粉farroヒトツブ小麦(スペルト小麦とよく訳されますが、イタリアでは気候が合わず育てられていません。)、
Kamutカムット粉(商標登録名)segaleライ麦orzo大麦 、更に自然食品店に行くと陳列棚いっぱいに沢山の種類の粉類が置いてあります。

ceciひよこ豆の粉はcecinaチェチーナというクレープに似たような甘くない食べ物に、castagna栗の粉はcastagnaccioカスタンニャッチョという栗の甘みがほんのりとしたお菓子になります。

↓castagnaccio(材料は松の実、レーズン、ローズマリー、オリーブオイル、栗の粉)

 

パンに気合いが入った国なだけに、粉も気合いが入っています。セリアック病の人が増えているのと、健康志向の人たちの関心の高まりとで需要も増えている模様。
地元の小さなメーカーが売っている石臼で挽いた全粒粉なども、割と手軽に買えます。

日本との違いは、パンに求めるものが違うというのが一番大きなポイントかもしれません。
日本のパンはとても凝っているし、繊細だし、モチモチだし、甘い。ただ食事用としては1日に一回以上食べると重たい感じなので、主食の米には敵いそうにありません。

 

小さい瓶詰めソース各種

写真に写っている瓶類は、ブリオッシュサラートを買ったパン屋さんのはす向かいの肉屋さんにあったというペペロンチーノソース各種と黒オリーブソース野菜に辛いのを加えたソース

家ランチでさっと手軽に済ませたい時、こういうのがあると、ツナを入れたパニーノとか、卵にも、野菜にも、肉にもなんでも合うので、シンプルな(手抜き)食事をちょっぴり豊かにしてくれます

原材料を見てみると、どれもクエン酸くらいしか添加物がなくてナチュラル。原産地はカラブリア、南イタリアです。

南イタリア、カラブリア出身の人に聞くと、あちらでは唐辛子がわんさかとあるそうで。柑橘類も木の実もキノコも魚も、、パンは普通に作り、サラミまで自家製。自給自足な生活に憧れますが、仕事は滅多にないそうです。もうイタリアとは思えぬ異国ですね。
毎年カラブリア出身のパリ在住の友人にカラブリア旅行に誘われますが、車で行くのも遠いし、電車で行くと現地で移動ができなくなるし、、という訳でまだ行っていません。運転してもいいけれども、「高速道路でフェラーリがよくカーチェイスやってるよ。」と言う、旦那がカラブリア人の日本人友。異国でなくて異次元なのかも?

 

 

世界でもっともクールな界隈10選

ところで、これらを買ってきたお店は、サン・フレディアーノ門をちょっと出たあたりにあります。若干観光地から外れますので、なかなかいいレストランが数軒、ジェラート屋さん、自家製ビール製造所、割となんでも揃っている便利ゾーンです。

サンフレディアーノ門を中に入るとそこは、ロンリープラネットに”世界でもっともクールな界隈10選”の一つにニューヨークやドバイを退けて選ばれた区域です。職人さんのお店もちょこちょこあるし、世界の美術館や高級ホテルの内装用シルクの織物を作る工場があったり、自然食品屋さんもあるし、、大型量販店以外なら、なんでもあるかも。フィレンツェ中心部にしては数少ない昔からの庶民の地域です。

普通の団体旅行では絶対に行かない地区なので、こういうところを楽しむならやっぱり個人旅行ですね。