もくじ
フィレンツェ国立考古学博物館
トリノにあるエジプト博物館に次ぐコレクション規模を持つフィレンツェ考古学博物館。多くはトスカーナ大公が送り出したシャンポリオン率いるエジプト研究隊によるものです。
フィレンツェには他に沢山ある美術館の影に隠れて残念ながらあまり目立ちませんが、入り口も目立ちません。
上の写真はサンティッシマ・アンヌンツィアータ広場、正面奥にあるのがサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会、右手にあるブルネッレスキ設計のアーチの並ぶ建物はインノチェンティ美術館(子捨て養育院美術館)、フィレンツェ考古学博物館はその間にあります。インノチェンティ美術館の白い壁の続く一番奥に赤い帯状の旗があります。そこが入り口です。
ウフィツィ美術館との合意により、ウフィツィ美術館のチケットで無料で入れるようになりました。→ウフィツィ美術館のチケットで考古学博物館入館無料に
フィレンツェ国立考古学博物館内部
アレッツォのキメラ
紀元前5〜4世紀前後のブロンズ製彫刻。1553年にフィレンツェ統治下にあったアレッツォで発見され、コジモ一世はメディチの力の象徴としてヴェッキオ宮殿のレオ10世の間に置かせました。左前足と尾っぽは発見後に加えられたものです。上の写真でもうっすら見える右前足に刻まれた文字”TINSCVIL”は、”TINに捧げられた”という意味で、Tinはゼウス(ギリシャ神話)やジョーヴェ(ローマ神)にあたらエトルリアの神です。
ファイユーム 女の肖像画
紀元4世紀のファイユームのミイラ肖像画。エンカウストという技法で描かれた美しい細部と色彩。
馬の頭部 メディチ-リッカルディ
紀元前4世紀のブロンズ製馬の頭部。メディチ家の偉大なるロレンツォのコレクションの1つで、現在のメディチ・リッカルディ宮殿を飾っていました。16世紀には手が加えられ噴水の口として使われました。
金の副葬品 フィブラ(留め具)
ヴェトゥローニアで発見された紀元前7世紀の副葬品。フィリグラーナと呼ばれるとても細かい金細工テクニックで装飾されています。服を止めるピンとして使われていました。
フランソワの壺
紀元前570年の作品。実物を見ると意外に大きいです。壷の製作者Ergotimos、絵付け師Kleitiasのサイン入り。発見されてから何回も組み立て直されるという憂き目に遭いました。
アマゾンの棺
と呼ばれる紀元前4世紀のエトルリア時代の棺。アマゾネスたちとの戦いが美しい色彩で描かれています。
エジプトの戦車
実戦に使われたものではなく副葬品なので保存状態の良いものです。
アレッツォのミネルヴァ
1541年にアレッツォで発見された為にこう呼ばれます。18世紀にカッラードーリにより右腕が付け加えられましたが、現在は外されて別々に展示してあります。
パラッツォ・デッラ・クロチェッタ
建物内に今でも見られる廊下、生まれつき不自由があり階段の上り下りが困難だったマッダレーナ・デ・メディチの為に17世紀に造られました。廊下内部は公開されていませんが、美術館内にあります。この先でサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会に繋がっています。
エジプトの棺、ミイラ、カノプス、副葬品
などが多く収められた部屋。
死者の書
死者の書コレクションの一部。壁にぐるっと展示されています。
ワニの赤ちゃんのミイラ
ちいさいです。かわいいです。こんなものまでミイラに。
フィレンツェ国立考古学博物館 インフォメーション
-所在地
Piazza della Santissima Annunziata, 9b, Firenze
-開館時間
月,水,金土日 8:30-14:00
火,木 8:30-19:00
(チケット売り場は閉館45分前に閉まります。)
-オフィシャルページ
–Firenze – MAF Museo Archeologico Nazionale–