9月23、24日は、ヨーロピアン文化遺産DAYS。
なんか違和感のある言い方ですが、Giornate Europee del Patrimonio 2017でした。
色々な美術館が夜遅くまでやっていたり、夜だけ1ユーロのみで入館できたり、いろいろイベントもありました。
その中で、ピッティ宮殿の中で普段は非公開になっているAppartamento della Duchessa d’Aostaという最上階南側に位置する区画の見学ツアーがあったので行って来ました。
予約は特に必要なく、ちょっと早めに行って申し込みをし、集合場所で待っていると、「さあ、どうぞ。」と言われて出発。
あれ、他に誰もいない?
聞いてみたら、参加者は私だけでした。
そんな参加者1人に対して、係の人は2人。ありがたや。
鍵で廊下にある扉を開けてもらって入ると、まずは、こんな部屋。
わーお、ゴージャス!
これを普段公開してないって、まー、もったいない。
ここは建物の南側に位置して暖かいので、主に冬に使われた部屋です。なので、Quartiere da inverno 冬の区画、とも言われます。
写真左側に続く部屋は、中国の間と言われる部屋。
中国製の本物は少ないのですが、中国趣味のフィレンツェで作られた家具などがあります。
その中国趣味の一つ、シャンデリア。
これもフィレンツェで作られたもの。
わー素敵。
ん?でもこれ見た事あるかも。
と思って他にもこのシャンデリアのある部屋あるかどうか聞いたら、ここにしかない、とのお返事。
あれー、前に見た事絶対ある。
写真にも撮った覚えがあるけどな…
という写真がこれ。↓ 家に帰ってから探しました。
壁といい、天井といい、これは、、同じだ!
実はここ、初めて入ったと勘違いしていたら、特別展示がある時はこのスペースを利用して展示に使ってるんですね。
前に何度も来てました。笑
例えば、つい最近では時計の特別展示。これも同じ場所での展示。
上の二つ、とても精巧にできた時計です。
この普段非公開の部屋にも、同じピッティ宮殿内にある近代美術館にも、あらゆるところに時計があってそれらは全て現在も動いているという素晴らしいもの。
そんな訳で、この区画は初めてではなかったのですが、特別展示の時は展示品に目がいってしまうし、壁に展示用のパネルがあったりするので、今回はやっぱりこの区画のみの見学ができてよかったです。
で、その中国の間でもう一つ、おやおや!?と思ったのがこちら。↓
(写真ブレブレ!)
部屋の隅にありながら、存在感のあるかなり大きい漆器です。
係りの人に中国のものとして紹介されたのですが、これは日本のものではないかと、ここで疑問が。
この棚の上にも、重箱っぽい漆器が。
これらの漆器がすごく日本のものだと感じられることから、記憶の隅から思い出したことがありました。
前にさーっと目に通しただけだったこの文章↓なんとなく覚えていた「南蛮」という言葉から改めて検索をしたところ、出て来ました。
このリンク、興味のある方はぜひご覧ください。面白いです。
枢機卿の帽子という説、すごーく説得力あります。
まさか、こんなところですっかり忘れてしまっていたこの南蛮の箱に出会えるとは。
入った事がないと勘違いしていたおかげで出会えました。よかったです。
この区画、面白いところがあといくつかあったので、またいつかご紹介します。きょうはこの辺りで、ではまた。