写真と記事の一部引用はFirenze Todayより。
-2020年2月のニュースを受けて加筆しました。
ウフィツィ美術館 新オフィシャルサイト公開!
美術館の運営の枠組みが変更になったりしたのと同時期から、基本的な情報のみが書いてあるだけの臨時のページが、ずっとそのまま使われていました。
それがやっとリニューアルして見た目もオフィシャルサイトらしく、情報も豊富になりつつあります。
フィレンツェにある同じく国立のアカデミア美術館の方はちょっと前にリニューアルされたサイトが公開されてましたが、ウフィツィの方は少々手間取ったようです。
というのも、詐欺まがいのオフィシャルサイトっぽいサイトがいくつもあるので、Uffiziの名前を勝手に使わないように法的な手続きを取っているからです。
ウフィツィ美術館 偽サイト
ウフィツィ美術館を騙るサイトがいくつもあります。
なぜそんなサイトが存在するかと言うと、値段を吊り上げた入館チケットを売る為です。
違法のダフ屋のオンライン版なので、正規の値段よりもかなり高め。
チケットは現地でちゃんと使えるものが手に入るので、購入した人々は騙されたことにすら気づかない場合が多いです。
多くの人がインターネットで入館チケットを購入する時代、グーグル検索で上に出てくるサイトをクリックして、見た目も公式っぽくドメインもそれらしいものだと、何の疑問も抱かずにその偽サイトでチケットしてしまうということが、本当によくあります。
偽サイトは例えばこちら
- Uffizi Firenze
- Uffizi Org(追記-リンク切れ)
- Uffizi.com(オフィシャルのUffizi.itに飛ぶようになりました)
まず一つ目のUffizi Firenze、2020年5月現在未だに存在していますが、かなり早い段階でトップに『sito non ufficiale – オフィシャルサイトではない』という一文を入れました。
二つ目のUffizi Org、しばらくしたらサイトにアクセスできなくなりました。ただドメイン*自体はまだ存続している模様です。
その後Visit Uffizi Org というサイトが作られて同じ内容で公開されています。もちろん非オフィシャルサイトです。このコピーサイトのドメイン取得は2018年11月29日。明らかにどうにか逃げようとしていますね。
三つ目のUffizi.com、こちらは前まで普通に偽サイトにアクセスできましたが、久しぶりに見たら正式なUffizi.itのオフィシャルサイトに飛ぶようになりました。
*ドメインの履歴はこちらのサイトで調べられます。
→ Whois Lookup
(もちろん当サイトの開始年とかサーバー名も出てきますがプライバシーに関するものは出さない設定にしてあります。)
偽サイトとの訴訟 in USA
海外に本拠地を置くサイトの場合は手続きが難しいそうなので、今後も引き続き民事裁判で訴えていくとの事です。
そのあたりの話 → Una nuova stagione digitale
追記勝訴した話!→ Uffizi, storica sentenza anti-bagarini negli USA
2020年2月6日のLa Nazioneのニュース記事によると、
アリゾナの地方裁判所にて、uffizi.com, uffizi.net, uffizigallery.com, uffizigallery.net, uffizigallery.orgなどの似たドメインを使用する事を禁じる判決が出ました。
ウフィツィ館長シュミットさんのコメントは、「ウッフィツィのみならず、Mibactと文化財、誠実な市民の尊厳の勝利です。何年にも渡り違法に不誠実に私たちの文化財とイメージを使ってきたインターネット上の吸血鬼に決定打を与える事ができました。」
新ロゴ
新しいロゴにしてもすぐにパクられるオフィシャルのロゴ。偽サイトに結構真似されていました。
今度は真似されにくいように、と、今回発表されたのが、上の写真。館長さんが手に持ってるやつです。
(こういう図を見ると、小渕さんが「平成」を発表したシーンを思い出す世代です。)
Galleria のGと、UffiziのUを組み合わせたロゴ。シンプルでありながら、コピー防止の対策がされたデザインだそうです。バランスが難しそうです。
ちょっと悪質っぽいVisit Uffizi.orgは似たようなバランスで”U”のマークにしていますね…。