私はスーパーマーケットコープのお得意さんです。
コープのお買い物ポイントで自動的に携帯料金のチャージができるので、うちから歩いて1分のところにエッセルンガがあろうがコープ派です。
と、宣言したところで、
今日買い物をしてコープの雑誌*をもらってきて、表紙にデカデカと日の丸と、「日本でプリズナー Prigioniera in Giappone」というタイトルで気になったので、その記事をまず見てみました。
(*コープ会員になると月に一回もらえる雑誌です)
ダーチャ・マライーニさんについての記事
フィレンツェのすぐそこのフィエーゾレ生まれの詩人、ダーチャ・マライーニさんの幼少期の出来事とインタビューでした。
アイヌ研究をしていた彼女の父親フォスコ・マライーニさんが奨学金を得て日本へ家族とともにに移住したのが1939年。滞在中に第二次世界大戦が始まってしまうという不運に見舞われます。
当時日本は三国同盟を結んでいたのですが、日本に滞在していたイタリア人にはファシスト政党サロ政権への支持のサインをさせます。それに従わなかったイタリア人は逮捕されました。
彼女の父親、母親も別々に尋問され、サロ政権不支持を表明。幼い他の2人の姉妹と母親も牢獄へ。牢獄での生活は厳しく食料も乏しい中で、彼らの父親は日本のサムライ精神を見せるかのごとく、指一本を自ら切断。子供達への食事改善を要求します。それを見た看守たちは子供達にわずかに取れたヤギの乳が与えたそうです。
2年間をそこで過ごし、戦後ようやくイタリアへ帰国。母国は日本と同じく貧しくはあったけれども、希望に満ちた美しい場所に見えた、、
という戦時中の体験は、今でも彼女の詩の中に幾度も思い返されるそうです。
ここで彼女もアメリカ軍から配られるチョコレートや兵隊が若く美しい様に、自由を与えてくれたという印象がインタビューで語られますが、別の機会にイタリア人の歴史家に聞いた話では、戦後のアメリカ軍のプロパガンダは日本でなされたものとよく似ています。
与えたものは、ガム、アメ、チョコレート、コンデンスミルク、そして白い小麦粉。戦前までの主食はパスタにしろパンにしろ、カーニバルの時期などをのぞいては全粒粉で作られ黒いものでした。
現在のいわゆる「イタリア料理」はつまり、もともと全粒粉を使ったものが普通だったのですね。
たまに思い浮かべますが、最近流行りの「オーガニック食材」。中世なんかに行ったら、全部スーパーオーガニックです。美味しかったのでしょうか?
妄想はそこそこに、裏表紙を見ると、
コープの携帯電話プラン
ちょっと、これ、いいんじゃない?携帯電話の料金プランのキャンペーンです。
月7ユーロで4Gインターネット、携帯だろうが固定だろうが誰に電話しても1分1セント。
今の契約が、コープヴォーチェ(キャリア会社がコープ)同士の通話だと1分1セント。他は5セント。それプラスインターネットが月1G/4ユーロ(ガラケー時代はこの4ユーロがなかったから月に5ユーロの携帯利用料でした。)これで月の利用料が全部で10ユーロ未満なので、文句はなかったけれども。
→その後、インターネット3G、通話300分、SMS300通で月€4.50のプランにしました。
あとこれ、
今月のセール品
右下の本、気になるー!
あと、左の野菜水きり器、なんだかよさそう。最近友達に簡単な手洗いの洗濯物はこれで脱水できると聞いたばっかり。
うちにあるやつ、壊れてきてるからそろそろ替え時。
コープ会員割引
この写真は、現在ストロッツィ宮殿で開催中のBill Viola展での映像作品です。
この間観に行ったのですが、時間が足りなくてまだ半分しか観てません。
だって、映像作品一本30分以上とかあるんですもん。
入館料は一般12ユーロなのですが、コープ!の会員証で安くなります。と、しつこくコープなのはどうにかしたいところですが、ウフィツィ美術館の半券を持って行くと半額とか、色々あります。(あとガイドは無料)
ところで、一応同じ映像作品展示のクリムト・エクスペリエンスは会期は残すところわずか4月2日までです。
こちらはクリムトオリジナルの作品を最近の映像処理によって加工し体験をさせるというものですが、感想としては、映像処理が乱暴だなと思いました。うわっつらの仕事自体は丁寧なのですが、クリムト本人がこの映像技術を使える時代に生きていたならば、この加工を許しただろうか、もしくは楽しんだとしても、違う方法でなされたのではないだろうか、と思う出来栄えです。二次作品のエンターテイメントとしては商業的に成功しているようです。
で、クリムトの方は、1作品のみをだらだら大ホールで流しているだけ。料金は大人13ユーロとかなり高め。
だったらストロッツィ宮で、それ自体が”作品”の映像を観た方がよっぽどいいのではないか、と個人的には思います。