ちょっと前に大雨が降った後、涼しくなったと思っていたら、とっても暑い日々がまた始まりました。快晴!青空!!
最近カメラを持っている時に、ふと道すがら小さな美術館に入る事があります。素人ながらも被写体がいいと撮影が楽しいです。
ブログを最近サボっていたので、ここ、ブオナッローティ(ミケランジェロ)の家 Casa Buonarrotiに行ったのは涼しかった一週間ほど前のことです。
ブオナッローティの家
ここは観光客の押し寄せる場所ではないので、ゆっくりと、じっくりと鑑賞できるお気に入りの場所の一つ。
というか、このブログで紹介するのがほぼマイナーなところばかりになってきた気がしないでもないです。
ウフィツィ美術館などもいいのですが、自分の為に行くなら冬季の人気のないガラガラの閉館時間前が好きです。
ここブオナッローティの家、最初にイタリア旅行で訪れた際に来ましたが数泊の滞在中に予定を詰め込みすぎてしまったので、ミケランジェロの代表作であるケンタウルスの戦いと、階段の聖母子を見たぞ!!が記憶に残ったばかりでした。
ミケランジェロが目的!!という旅の方以外には、そんな存在感の薄い存在。残念な現実です、。
河の神 Dio fluviale
もちろん有名な作品鑑賞もいいのですが、ゆっくり見ているとより好きになるのがこれ。
河神とも。
でもそれだとしっくり来る読み方が見つかりません。ガジン、カワカミ、ガシン、ガカミ。あれれ?
もともと、サンロレンツォ教会の新聖具室にある、同じくミケランジェロのこの作品の為に制作されたものでした。
現在の新聖具室の構成は未完のままに残ってしまったものを、ヴァザーリとアンマンナーティが完成させたものです。
ミケランジェロの計画では、河の神は現在の新聖具室の構成の一番下の部分に入れる予定だったそうです。どういった形になったのか、想像が広がります。
新聖具室自体、部屋全体で一つの作品を成しているので、河の神が入るとより複雑に豊かになった事でしょう。
河の神は、最近修復が終わって詳しい発表がなされるので、近々聞きに行ってきます♪
・行ってきました・
ギャラリー Galleria
このページトップにも載せた写真の部屋。見れば見るほど良いです。
そもそも、この家はミケランジェロが投資の為に購入した場所であって、滞在した期間もわずか。このような素晴らしい装飾を施させたのは、ミケランジェロの弟の孫、同じ名前のミケランジェロMichelangelo il Giovane。(若ミケランジェロと言っていいのかな?)
天井には、
ジェンティレスキ、Artemisia Gentileschi
“L’inclinazione” 才能とか素質とかいう意味のタイトル。
床に近いモノトーンの装飾画に、好きな画家が参加していたりもします。
ヤーコポ・ヴィンニャーリ Jacopo Vignali
白黒だと、また違った感じがするなー、なんて思いながら眺め、
その反対側を見つめると、
フランチェスコ・フリーニ Francesco Furini
繊細な柔らかさは白黒でもちょっと遠目でもよく感じられます。(カメラの望遠で撮ってるので、実際より近く見えてます。)
などなどを、ぼーっと眺めてから、部屋を移動。
夜と昼の部屋 Camera della notte e del dì
真ん中で神様がこの世界を夜の暗闇と昼の光を分けていています。新聖具室のミケランジェロの彫刻、昼と夜がモデルとして天井のあっちとこっちに登場してます。先ほどのヴィンニャーリのフレスコ画です。
天使の部屋 Camera degli anglioli
壁はヴィンニャーリ、天井はチンガネッリ。
礼拝堂としても使われた部屋です。
この部屋にある凄い作品、
若ミケランジェロの胸像 ジュリアーノ・フィネッリ
細部の手の込み入り様!
ジュリアーノ・フィネッリ Giuliano Finelliの作品。
こちらから見て右の襟の下に蜂がいるの、分かりますか?肉眼で近くまで寄ると見えるのですが。
ウルバヌス8世の弟のローマの邸宅に招かれた時にこの彫刻家に発注した胸像なので、バルベリーニ家の紋章の蜂が入っているんです。(ウルバヌス8世はバルベリーニ家出身。)
まだまだいっぱい素敵なものはあるのですが、締めに再び、
老ミケランジェロの作品
やっぱり、男性の体におっぱいくっつけただけ?!