ミラノへ展覧会4つほどを観に、セールの時期に。

今年のセールは1月5日からでした。その数日後、まだショッピングモード熱々のミラノに、ショッピングは全くせずに行って帰ってきました。

気になっていた展覧会の会期終了が近かったので、それをメインに。ついでにその他の展覧会も観て回り、自分一人でないと楽しくない(カフェ休憩とか無しの人に優しくないコース、かつ半日断食)という一人旅の醍醐味を新年早々味わってきました。

 Romanticismo ロマンティチズム展

Gallerie dell’Italia – Milano  ガッレリーエ・デッリターリア – ミラノ にて。2019年3月17日まで。

ミラノ 

1900年代初頭に建てられた銀行が美術館になってます。とても綺麗な内装に外装。

まず手前の彫刻作品は有名なロレンツォ・バルトリーニの彫刻、La Fiducia in Dio -直訳で”神への信頼”。モデルさんがポーズを取り終わって、ふっと座った姿にインスピレーションを受けて制作されました。

あ、写真なんですけれども、カメラが重たいと疲れるので持って行かず携帯で撮っています。あまり綺麗に写っておらず申し訳ないです。この作品は貸出元の展示よりもこの展示空間の方が綺麗なようで、早速wikipediaでもここで撮った写真に置き換えられていました。なので、より分かりやすい写真はwikiへのリンクこちらからどうぞ。

こちらはラッファエーレ・モンティの作品、Dama velata – ヴェールの貴婦人。

ラッファエーレ モンティ ヴェール

美しいヴェールのラインの下に美しい女性。

前にヴェールを被った彫刻作品の画像を集めて遊んでいたPintarestのページ→ Velati ecc. 世の中には色々なヴェール作品がありますね。

本物を鑑賞できて嬉しかったので、横からも写真を撮りました。↓

ラッファエーレ モンティ ヴェール

手前の平面の下の方に精巧に彫られたサインまで美しい。

この展覧会は1800年代の絵画作品、フランチェスコ・アイエツの作品などが目玉の展示です。
他にも常設展示がかなり豊富で、鑑賞に疲れたら休憩できるスペースや中庭もあるので、ゆっくりできる良い美術館です。併設のミュージアムショップ兼カフェは、入り口が美術館とは別になっているのでカフェだけ利用の人たちでも賑わっています。

ここは常設展示の2階にある部屋↓。景色がそのまま額縁に収まっているような感じがしました。そんな事を妄想できるくらい静かな部屋。

ミラノ

Picasso Metamorfosi ピカソ メタモルフォーゼ

Plazzo Reale パラッツォ レアーレ ミラノ にて2019年2月17日まで開催。

ピカソと言えば、出征証明書が「パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ファン・ネポムセーノ・チプリアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・ピカソ 」と、超長いことをいつも思い出してしまいますが、(昔日本の電車の中吊り広告に書いてあったと思うんですよね。)
ピカソと言えば、青の時代、バラ色の時代、キュビズム、わーひでー落書き!と心の中で思う人が多いと思います、
で、端的に言うと、この展示はなかなかよかったです。

例えば、この絵はピカソ展に展示されているローマ時代の製作者不明の作品、”Teseo liberatore – 解放者テセウス”。

左下にテセウスが倒したミノタウルスが描かれています。ナポリの考古学博物館より貸出中。
紀元1世紀の独特で自然な身体表現。ルネサンスともネオクラシックともロマンティチズムとも全く違います。

こちらはピカソ。↓

ピカソ展

“Fauno, cavallo e uccello – ファウヌス、馬と鳥”。
ローマ時代によく描かれた神話を主題にした絵画からの影響が見られます。

こちらは長い方の径でも3〜4cmの小さな作品。制作年と作者不明、ローマ時代のもの。

ピカソ展

この他にも、ピカソがパリにいた時代、ルーブル美術館に展示されていた古代の作品から影響を受けたり、とかが分かるように、ピカソ作品と大昔の作品が並列して展示されていました。

こっちは、紀元前のもの。↓

ピカソ展

個人的に好きなんです。前に同じ形のものを見て、えらく可愛い形だー、思ってました。
ガラスケースの中に展示されていたので、ちょっと視点を下にしてスカートの中を覗いてみたら、中はテラコッタなので中空になっており、足はパーツとして別で、スカートの後ろ側の裾に針金のようなもので固定されていました。
足がブラブラ揺れたら更にかわいいかも。
いえ、これは祈願を込めたものなので、遊ぶための人形では、、、でも編み上げブーツ?みたいなの可愛い。これは、足のパーツを別に複数用意しておいたら着せ替え人形にもできる。

この展示なんかは、とっても分かりやすい。寝ている女性の姿 ×2。↓

ピカソ展

手前の”Arianna dormiente – 眠れるアリアドネー” は神話のテーマとしておなじみで、ウフィツィ美術館のちょっと前の展示でも、バージョンの違うアリアドネーが目立つところにありました。↓

後ろにあるのは、ミケランジェロの絵画作品、トンド・ドーニ。
ミケランジェロが表現する、あの難しいひねったポーズにも古代彫刻は影響を与えています。

この赤い壁の部屋は改装されてしまったのでもうありません。
現在ミケランジェロのトンド・ドーニは、多くの人が「洗濯機」と評する最新式の空調と免震構造、防弾ガラスで最強の展示ケースの中に収まっております。→ Finestre sull’Arte

ところで、書き出しでは行った展覧会のことを全部書こうと思っていましたが、無駄に長くなってしまいそうな気がするので、後半はまた今度にします。

で、続き書きました。↓

ミラノへ展覧会4つほどを観に、その2。と本。