ナポリ 景色のいい散歩・コース1に続いて、コース2に参ります。
前回最後に出てきたサン・マルティーノ修道院から上を見ると、実はこんな建物↓がそびえ立っていたんです。
サンテルモ城 Castel Snt’Elmo
えらい威勢良く戦闘に備えてますよ!的なそびえ立ち方が、登る気をふるい立たせてくれますが、
エレベーターあります。
私が行った時は「エレベーター故障中。」とチケット売り場に張り出しがあり、係のお姉さんも徒歩で行くルートをしっかり教えてくれました。
が、右手に洞窟のような?気配があったのと、前を歩くカップルがそっちへ向かっていたので私もまずは右手に外れて進んでみたところ、
「あれ、エレベーター運行中。」
本当に故障中で途中で止まられても困りますが、上からエレベーターを使って降りてきた人もいたので大丈夫そうかと思い、実際乗ってみたら普通に動いていました。
海ーーーーーーーーー!
手前はミンモ・パラディーノの作品。ナポリ出身の芸術家。
風の谷のナウシカを思い浮かべなくもないフォルム。
ここは一方向だけがいい景色なのではなく、すごーくパノラマです。
パノラマ写真でこの開けた感じが少しは伝わりますでしょうか?
これだけ見晴らしがいい場所なので、ナポリの街を見渡す防衛の重要な場所だったというのも納得しまくりです。
下りは徒歩で。
縦穴スリットが天空の城ラピュタに似てなくもないし。(ジブリのビジュアルイメージ影響力おそるべし)
建材はナポリ独特の凝灰岩、この土地のそのままの素材です。一部はそのまま岩をくり抜いて利用されています。
ロベルト・ダンジョ(アンジュー家のロベルト1世)の時代から建築が始まって、(ティーノ・ディ・カマイーノーノも建築に参加してたのね!!と、あまり他人の共感を呼ばない発見がうれしいです。)16世紀にはエレオノーラ・ディ・トレド(トスカーナ大公妃)の父ペドロの時に見張り塔のない当時は議論を呼んだ設計になってます。
で、こんな感じでサンテレモ城を後にして、下ります。(美術館は残念ながら閉まっていました。)
この高さから、海抜0メートルまで下りなくちゃいけません。
どうせ下るのであれば、いい道を選びましょう。
そこで、オススメの道がここ、
ペトライオの坂 Salita del Petraio
Salita di Petraio ペトライオの上り坂 という名前ですが、残念ながら下ります。
今だけDiscesa di Petraio ペトライオの下り坂にしておいてください。
坂の下り始めらへんの風景。
海が遠景に、手前に細い道。いい景色たる条件を突いてきます。
この道はもともと川底だったのを16〜18世紀に整備したところです。
たまに横道があったりするので、坂道から普通の車道に出る事もできます。
そうでなかったとしたら、住民は毎日この高低差を徒歩でこなさなきゃいけませんもんね。よかった。
行ったのは観光客の増えている7月後半だったのですが、ほとんど人とすれ違いませんでした。
下から上ってきたのはフランス語でしゃべってる外国人カップルと、汗だくで足早に上って行くバックパッカーのみでした。
他に見たのは、上の写真の左側にも写っているナポリっぽい玄関前のテラス(これって合法なのかな?公道や歩道にはみ出してみんな自分の家の一部として拡張してるけど)で、住人がナポリ語でしゃべってたり、そんなくらい。
斜面にそって、海の方へ少しずつ下っていきます。
海風が心地よいです。
振り向くとまたいい感じの風景。
熱海の山側への道もこんなのだっただろうかと思いました。
鮮やかな濃い紫色の花が映えます。
トンネル。
街灯が素敵で、夜も風情があってよさそう。
植物に囲まれた狭いトンネルもあったり。
住んでいる人たちは大変かな?
家の前に車が停められないので、引っ越しとかする時は全部人力・・・?
まだ海抜0メートルの終わりでないけれども、車道と交差するところの壁に、SALITA DEL PETRAIOと書いたプレート。
下りだったら景色が楽しめますが、上りはやっぱり大変でそれどころでもないので、ケーブルカーを使うという手もあります。
F3は今回の下り坂方面、F2は前回の上り坂方面のラインです。それぞれの駅の場所を下のマップに追加しておきます。
駅の名前がF2とF3と同じものがあるのに今気づきました。なぜでしょ???
写真の多い記事でした。