ヴァザーリの回廊 Corridoio Vasariano

ヴァザーリの回廊 ヴェッキオ橋
眺めの良い部屋 

ヴァザーリの回廊のなりたち

1565年に造られたいわゆる”空中回廊”。
ヴェッキオ宮殿とピッティ宮殿の間を地上に降りずに行き来できます。
その工期はわずか5ヶ月間、時の公爵(まだ大公ではない)であったコジモ一世の息子で跡取りのフランチェスコ・デ・メディチと、神聖ローマ帝国皇帝だったフェルディナンド一世の娘ジョヴァンナ・ダウウトリアの結婚式に合わせて完成されました。画家で建築家で美術史家でもあるジョルジョ・ヴァザーリの設計です。

ヴァザーリの回廊のコース

ヴェッキオ宮殿ウフィツィ美術館〜ヴェッキオ橋〜サンタ・フェリチタ教会ピッティ宮殿ボーボリ庭園の、全長訳1kmを一気に歩いて抜けることができます。
(リンクからそれぞれの場所の説明ページに飛びます)

こちら↓は、回廊内を通り抜けるオフィシャルの動画です。

ヴァザーリの回廊 内部

ヴァサーリの回廊 

ヴァザーリの回廊外観 ヴェッキオ宮殿〜ウフィツィ美術館

左側がヴェッキオ宮殿、右側がウフィツィ美術館です。ニンナ通りVia della Ninnaで上を見上げるとこの部分が見えます。

1 ヴェッキオ宮殿〜ウフィツィ美術館の内部

数ヶ月だけオープンした時の記事はこちら→ヴァザーリの回廊 ヴェッキオ宮殿〜ウフィツィ美術館 :期間限定オープン

ヴァザーリの回廊 ヴェッキオ宮殿-ウフィツィ美術館
ヴァザーリの回廊 ヴェッキオ橋

2 ウフィツィ美術館の窓より

ウフィツィ美術館内の第一廊下、第二廊下を通って、美術館の通常順路から分かれるヴァザーリの回廊への扉に入ります。この写真は第二廊下の突き当たりの窓から外を見たところ。ここからだと回廊が美術館側から出てヴェッキオ橋の上を通っているのがよく分かります。

3 ウフィツィよりヴァザーリの回廊 入場

ウフィツィ美術館の第三廊下にある回廊への扉を入ると、細い廊下になっていてまずは階段を下っていきます。
ここが回廊コースへの入場口になっています。

ヴァザーリの回廊
ヴァザーリの回廊

4 アルノ川 ヴェッキオ橋を渡る前

回廊内の窓から見た風景。ヴェッキオ橋を渡る前。右手にアルノ川。前方に見えている柱は、ウフィツィ美術館の建物です。

5 ヴァザーリの回廊 ヴェッキオ橋通過

ちょうどここがヴェッキオ橋の上にあたります。廊下内部でも一番長い直線部分です。(再公開以前の写真なので、両側に自画像コレクションが並んでいます)

ヴァザーリの回廊

6 ヴェッキオ橋を上から見る

窓から覗くと、そこはヴェッキオ橋の上。眼下にジュエリーショップが見えます。

7 ヴァザーリの回廊内部から見たヴェッキオ橋

ヴェッキオ橋を反対側まで渡りきったあたり。すこし出っ張った場所なので、右側に今まで歩いてきた回廊の壁と窓が見えます。橋の上を歩く人を、更に上から見るという不思議な角度。

ヴァザーリの回廊 ヴェッキオ橋
ヴァザーリの回廊 外側より

8 ヴァザーリの回廊 ヴェッキオ橋〜マンネッリの塔

ヴェッキオ橋の上で南側を見たところです。左手上部に見えている円窓の並びがヴァザーリの回廊。奥にはマンネッリの塔が見えています。塔を所有していたマンネッリ家が整備のための塔の破壊を拒否したので、回廊は塔の外側をぐるっと迂回します。なので、ここだけ回廊内部が狭くなります。
(出っ張ってる部分の丸い窓からの景色が7の写真)

9  サンタ・フェリチタ教会通過

ヴァザーリの回廊はサンタ・フェリチタ教会内も通ります。下に降りることなく回廊内より直接ミサに参加できるように造られています。この教会内には、ポントルモの代表作”十字架降架”などの作品もありますので、別にある教会入り口よりの訪問をおすすめします。(この位置からは作品は見えません)

ヴァザーリの回廊 サンタフェリチタ教会
ヴァザーリの回廊

10 ヴァザーリの回廊出口 ブオンタレンティのグロッタ

左側の小さな窓がついている壁部分がヴァザーリの回廊。出口は隅にある灰色の扉です。ここはボーボリ庭園内ブオンタレンティのグロッタです。
ブログ記事→ボーボリ庭園 ブオンタレンティのグロッタ無料公開

ヴァザーリの回廊もよく見える ”眺めのいい部屋”

映画「眺めのいい部屋」で使われたホテルの部屋からの眺めです。手前の屋根が続いているところがヴァザーリの回廊部分。

眺めの良い部屋 

ヴァザーリの回廊 見取り図

街の中を通り抜ける様子の分かる見取り図がこちら。
上の写真と照らし合わせてみると、位置関係が分かりやすいかと思います。

illust. G.Pomella

-リニューアル 2024年5月27日オープン予定(→しなかった!)

補修工事等のため2016年より閉鎖中で、近日オープン予定。
リニューアルオープン後は、これまで回廊内を飾っていた自画像コレクションのない1565年当初の様子が再現され、新しい空調システムと照明が入ります。
自画像コレクションにかえて、古代彫刻や1500〜1800年代に回廊の外壁を飾っていたフレスコ画などが展示される予定。
その自画像コレクションの管理の為もあり限られた人数でしか入ることができなかった回廊内ですが、専用チケットを購入すれば誰でも容易にアクセスできるようになります。

新しいヴァザーリの回廊への入り口は、ウフィツィ美術館の地上階西側(ヴァザーリホールの横)に新設されるチケット売り場に。
エレベーターやスロープの設置など、車椅子やハンディキャップの方にも配慮した設計です。
入り口からはまず最上階まで上り、ヴェッキオ橋方面への回廊にアクセスできます。通れるのは一回のみ、一方向のみです。

2024年5月27日と決定したのに先送りになり、紆余曲折ありすぎの経緯を記したブログ記事はこちら↓

ヴァザーリの回廊 インフォメーション

-所在地(入場口)

Gallerie degli Uffizi, Firenze

-ヴァザーリの回廊オフィシャルページ

Corridoio Vasariano

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