こんにちは。そして、大変遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
年末、クリスマスの翌日に書こうと思っていた事を本日書こうと思っている次第です。(コロナ強制休暇を利用して更新しました。)
イタリア公共交通機関事情
イタリアのバスとかトラムは、事前にタバッキマークのついたバールなどで切符を買っておいて、乗車してから刻印をするのが普通です。
鉄道駅の近くだと券売所だとかタバッキマークの付いたバールとかはそんなに探さなくとも見つかりますが、今回ご紹介するアプリnugoは、12月26日(祝日)に自宅近くのバールが全店休業中の緊急事態の際に見つけました。
2018年からサービス開始の新しめのサービスで、そういえば、駅でキャンペーンをしていたかも、とロゴを見てから思い出しました。
チケットを買うのに、トラムの停車駅にある自動券売機を使う方法もありますが、販売機の前で「10ユーロ紙幣が吸い込まれた!」と悪態をつきまくってるおばちゃんを目にしたり、メンテナンスとかきっちりやってなさそうな佇まいに、なんとなく避けたかった訳です。
(smsを送ると発券されるっていうシステムもありますが、私の携帯キャリアcoopvoceだと未対応。あと、このページを読んでくださっている方の98%くらいはイタリアの携帯契約を持ってないと思われますので割愛。)
・ nugo・アプリ
オフィシャルページ→ nugo
(イタリア語で出てきたら、Lingua(言語)から他言語を選択してください)
このオフィシャルページよりアプリがダウンロードできます。

ダウンロード後の画面↓
これだと、クレジットカード払いでさっさとチケットを買えます。
以下、実際に使った時の模様です。(右上の時刻でバレますが、後からキャプチャー画像を補足で足しました。ま、そこまで細かすぎることをチェックする人は誰もいないでしょう。)
nugoの使い方
1、最初のページ
イタリア語表記がデフォルト。
英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語も選べます。言語設定画面には右下の”Profiloプロフィール”から行けます。

2、行き先
下に表示されているボタン”Bigliette(-ria)チケットオフィス”を選んでから、どこで使いたいかを街の名前を入力すると、使える交通機関の候補が表示されます。
ここではフィレンツェを入力。そして、ataf&Li-neaを選択。フィレンツェのバスとトラムの共通券です。
(”Home”で直接出発地点と到着地点を入力する方法もあります。)

3、チケット
atafは現在、全路線90分間1.50ユーロです。日付と枚数を選択。

4、チケット購入後
クレジットカード番号の入力画面をキャプチャーしてしまうほどは呆けていないので、購入後の画面です。
2枚購入していて、すでに一枚は利用開始されているのが表示で分かります。下の”In uso(使用中)”が90分間の利用時間内の表示、上の”Disponibile”がまだ未使用の状態。

5、QRコード
交通機関に乗る前に、上の画像のボタンを押すと有効化でき、90分のカウントがそこから始まります。
今回分かったのは、乗車後に有効化できないということ。GPSで位置情報が出ているからかな?
乗車中、もしチケットコントロールがやってきたら有効化して、来なかったらそのまま次の乗車の為にとっておこう!というセコい真似はできません。
別に私がセコい事しようとした訳ではなく、有効化する前にトラムが来たので慌てて乗っただけのことですが、わざわざ一旦降車して有効化するまでは不穏な時間を過ごしました。
(以前、磁気式の回数券を利用中、機械が壊れていて乗車券が有効化されておらず、コントロールの人に犯罪者扱いされ、大喧嘩30分の上に警察に連れて行くとマジな脅しの末、200ユーロくらいの罰金だったという記憶が私をビビらせます。噂によると、観光客だからと油断してると日本にも請求書が届くらしいですよ。踏み倒せばいいだけなのかどうなのかは不明。)
利用中のチケットボタンを押すと、QRコードが表示されます。チケットコントロールの人が来たら、これを見せます。残り時間の表示もきっちり表示中。↓

まとめ
nugoアプリ、これは結構便利です。
チケット代に手数料の上乗せがなく窓口で買うのと同じ料金、かつ早くて確実。
特に旅行中は色々な街を周遊したりする中、あまり知らない土地でチケットを売っている場所を探し回るのも面倒なものです。
利用方法として、先に行き先までの経路を調べてチケットを用意すると、かなり効率が良いのではないでしょうか。
路線検索にはmoovitという別のアプリを利用すると便利。路線図のダウンロードもできるしリアルタイムの路線検索はなかなか優秀。イタリアの主要な都市は全てカバーし、世界中、日本でも利用できます。
イタリア鉄道トレニタリアのローカル線チケットまで買えてしまうのは本当に便利で、小さい駅だと無人で券売機もちゃんと動くのだかどうか怪しげな事も多々あり。(え?誰もそんなところには行かない?例えばフィレンツェ ロヴェッツァーノ駅とか?!たまにインシュリンじゃない注射打ってる人がいたりする駅ですよ。)
あと、有人窓口も自動販売機も列が出来ていて、電車の発車時刻が近いのになかなかチケットを買えない、とかそんな場合にも便利。(鉄道だけだったらTrenitaiaの専用アプリもあります。あとItaloも。したにリンク貼っておきます。)
すべてのイタリアシステムは疑ってかかるのが最善策のご時世、問題なくこのアプリは使えましたよー、という情報でした。
nugoが使える交通機関
そうそう、イタリア国内のみの発券みたいな書き方をしましたが、Trenitalia Franceが入ってるのでパリにだって行けちゃう。

以下のマークの会社が入っています。
- Actvはヴェネツィアの水上バスヴァポレット、
- alilauroはナポリ周辺の島への船。
- APAMはマントヴァのバス、
- ataf 上記でご紹介しているフィレンツェ市内と近郊のバス、トラム。
- atacはローマのバス。
- ATMは現金自動預け払い機じゃなくてミラノのトラムとかメトロの交通機関、
- BicinCittàはイタリアのかなり多くの街で展開しているシェアサイクル(ミラノ、フィレンツェ、ローマでは今の所なく別会社のシェアサイクルですが、このリストを見るとかなりの中小都市で導入している模様。)フィレンツェでのシェアサイクルについては過去記事リンクを下に貼っておきます。
- GRUPPO BRESCIA MOBILITA’ ブレーシャのバスとメトロ(地下鉄)
- City Sightseeing ITALY 主要な観光都市でよく見る赤い二階建てのバス。ぐるっと観光コースを走ってくれるやつです。
- cortina express ドロミーティなど北イタリアのコルティーナを中心にヴェネツィア、アルタ・バディーア、アルタ・プステリアを結びます。
- Cotral ローマのあるラツィオ州のバス。
- Geloso Bus ピエモンテ州、コルテミリア、アクイ・テルメ、アルバなどを走ります。
- granda bus ピエモンテ州の、トリノ、アスティ、ブラ、クーネオを結びます。
- Laziomar spa ラツィオ州の海の交通。テッラチーナ、ヴェントテーネ、アンツィオ、ポンツァ、フォルミアを結びます。
- Navigazione Lago d’Iseo ロンバルディア州の北、イゼーオ湖の船。モンテ・イゼーオへ行くのもこれ。
- RT フランス国境に接するインペリア県のバス。
Share’ngo小型電気自動車のカーシェアリング。ミラノ、モデナ、フィレンツェ、ローマで展開。→撤退した模様。- Trenitalia 観光客も利用することの多い、JR的な旧国鉄。別にアプリを使わなくてもオフィシャルサイトから個別に買って、メールで送られてくるpdfを持っていれば十分ですけど、ローカル線を細かく使う場合とかにアプリの方が楽です。
- Maggioreは運搬に使う大きめのバンをレンタルしているイメージが強いけれども、普通乗用車もレンタルしています。
- traghettilines 地中海を船で移動。イタリアだとサルデーニャ、シチリア、他にもギリシャ、アルバニア、コルシカ、モロッコまで。
- DOLOMITIBUS ドロミーティのバス
- TUA ABRUZZO アブルッツォのバス
などなど。Trenitaliaの系列のバスなどは面倒で書きませんでした(上記のものだけでぐったり。)が、何か旅行の折に使えそうかな、と思ったらnugoのアプリ内で探してみてください。
どうぞ、よい旅を!
その他の方法 – クレカ/シェアサイクル/アプリ
atafバスにクレジットカードだけで乗る方法
nugoを使わなくても、クレジットカードで直接バス・トラム料金が払えるシステムが登場。
下記の動画が説明なのですが、カードにチップが付いていれば機械に近づけるだけで乗車券発行になります。
シェアサイクル
中国や日本だけでなく、フィレンツェ、ミラノ、トリノ、パドヴァ、マントヴァなどでも同じアプリが使えます。
トレニタリアTrenitalia・イタロItalo 各アプリ
旅行者の都市間移動には、トレニタリアとイタロ、どちらかの鉄道会社がよく使われます。(長距離バスは時間がかかりますので。)
- トレニタリア
公式ページ: Trenitalia Scopri l’App Trenitalia! - イタロ
公式ページ: Italo (下の方にリンクがあります)
どちらも実際に使っていて思うのですが、それほど高い頻度で電車を利用しないのであればこれらのアプリは必要がないかもしれません。普通にチケットをオンラインで購入して、メールでpdfチケットを受け取ればそれで良いのではないでしょうか…印刷もする必要ないし。
アプリを使う利点は、チケットのQRコードを表示しやすい、遅延状況のチェックがしやすい、あたりです。
アタフataf アプリ
これはおすすめではない。おすすめしたくない!
なぜならば、このアプリでチケットを購入すると一枚1.80ユーロ(o.30ユーロ高い)になるsmsメッセージ利用のチケッティングに転送されるだけだから…。
今まで既にあった機能をアプリにまとめただけ感です。
猫も杓子もアプリっていうのはやめて欲しい…
2020年2月14日より開始。(今後改善があるかも?)
Dal 14/02 scarica ATAF, la nuova applicazione per viaggiare in bus