ミラノで一番の観光スポット!: モニュメンタル墓地

ミラノ モニュメンタル墓地 正面入り口

まだ日本で研究生をしていた頃に初めてミラノに訪れて、まず最初に行った場所はミラノ大聖堂でもレオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐でも、スフォルツェスコ城でも、ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世のガレリアでもなく、どかだったと言うと、

ミラノ・モニュメンタル墓地!!! Cimitero Monumentale di Milano

-2005年?ごろ

大学時代に日本で購入した古い輸入本(1945年発行)Adolfo Wildt アドルフォ・ヴィルトの作品集に、このミラノ・モニュメンタル墓地に多く作品があるのを見て、どうしても本物を見てみたい、と初めてのミラノ訪問で一番先に行きました。ミラノ大聖堂より先に。

ただ、写真で作品を見知っていれば簡単に見つかるはず、と思っていたのが間違いだったのに気づいたのは、入り口を入って約2分後。
墓地でかすぎ、墓、多すぎ!え?えええ?

なので、案内所に引き返して管理のおじちゃんに聞いてみたものの、そのおじちゃんも、主要な作品は分かっても、全部がどこにあるのか分からないとのこと。
分からないと言いながらも、とても親切に広大な敷地内をぐるっと一緒に歩いて、作品2つの場所を教えてくれました。
その後も、1人でぐるぐる歩き回るものの、その他の作品は見つからずじまい。
諦めて予定していた他の場所に移動したのでした。

– 墓地リベンジ 2017年

それから月日は経って、ミラノに行くことがあってもなかなかこの墓地には訪れずにいて、先日、ついにリベンジ。行って来ました!さあ、作品は見つかるのかな?

今回は、まず、案内所に直行。
受付には係りの人が2人いて、まず、男性の係りの人、アーティストの名前すら知らない。うう、。でも、隣の若いお姉さんなら知っていると、バトンタッチ。
聞いてみると、なんと、この方、ヴィルト好き!
あらかじめリストアップしておいた作品を聞くと、ここ、ここ、と場所を全部教えてくれました。

↓こちら、ネット上を隈なく探しても一切出てこない貴重な資料。黒いボールペンで作品のある場所に印が付けてあります。お姉さん直筆、保存版!!

ミラノ モニュメンタル墓地 地図

私の持っていた資料が1945年と古いものだったので若干違いがありました。作品の一つは戦時中に爆破されていて現存せず、もう一点は場所が移されてプライベートコレクションに入っているのでどこにあるのかは分からないそうです。あと、ノーチェックで知らなかった作品の場所も教えてくれました。

いざ。真夏の太陽のもと、墓場探検開始。

HOEPLI家の墓

アドルフォ ヴィルト

入り口から左に曲がってぐるっと戻る感じで、まず一点目。
ヴィルトの特徴的な人物像がないので、教えてもらわなければ素通り、、というか、特徴と場所を教えてもらったのに探し出すのに苦労しました。よく見るとやっぱり曲線と量感がヴィルトのものです。
Ulrico Hoepli はイタリアに帰化したスイス人、Hoepli出版社の創始者で、芸術家のパトロンでもありました。
“L’Arte del Marmo”というヴィルトの本を1922年に出版、また上記の私の持っている本もHoepli出版です。

これは、その近くだったかにあった像。作者は分かりません。なんか、、天使というより、なんかの使い?!ちょっと、怖いかも。光のせい・・・?

ミラノ モニュメンタル墓地 天使

次のヴィルトの作品を探す道すがら、、こんなのとかも。

ミラノ モニュメンタル墓地 天使

そして、早くも道に迷った・・・。地図持ってるのに、どれがどの道でというのがよく分からない。小道も多い。彷徨う。

お?この後ろ姿の人たちはもしや?

ミラノ モニュメンタル墓地 裏側

やっぱり、最後の晩餐。

ミラノ モニュメンタル墓地 最後の晩餐・大

彫刻で見る最後の晩餐はあまりないかも。レオナルドの最後の晩餐があるだけに、ミラノではよくあるモチーフなのでしょうか?今後の墓地探索でのチェック事項に加えます。

これだけでなく、小さい最後の晩餐もありました。

ミラノ モニュメンタル墓地 最後の晩餐・小

この時点で歩き始めて40分は経過しています。

案内板発見!現在地確認!
救われました。
案内図にはこの墓地の主要な作品の写真が出ていました。

ミラノ モニュメンタル墓地

いざ、探索再開。

RAVERAの墓

アドルフォ・ヴィルト マリア

しばらく歩いて、二つめの作品も発見できました。ブロンズ製。
この作品も前回は見つからなかったものです。

途中で、こんな墓もあり。作者不明。

ミラノ モニュメンタル墓地

ミラノだけに、この作品を思い出します。

ブレラ絵画館 マンテーニャ

マンテーニャ、ブレラ絵画館蔵。
後でここも寄りました。その時の写真です。このグッと来る遠近法が印象的で、その図像が頭に残りますが、改めて本物を見ると繊細な絵画であることが分かります。

ささ、墓地に話はもどって、、、

ここ、ここ!!あった!!

ヴィルトとその妻の墓

アドルフォ・ヴィルト 墓

かなりシンプルです。石にブロンズ製の肖像が付いています。

奥さんの方。

アドルフォ・ヴィルト 妻の肖像

こちらは、ご本人。

アドルフォ・ヴィルト 自刻像

管理の人がむこーうの方で、お弁当を食べていました。それを見たらお腹がすいてきたので、私も持参のバナナを食しながら木陰で休憩。
墓地での滞在は最長で2時間だろうと予想して、その後に周辺の店で何か食べようと、ミラノ在住の方にランチの場所をあらかじめ教えてもらっていたのですが、この時点で大幅に予定が変更になっていました。バナナ持ってきてよかった。

ここから、またヴィルトの作品探しは続くのですが、長くなったので、また次にします。

おまけは、この方。光の反射で目が光ってる!!!!こわ!!!

ミラノ モニュメンタル墓地 目が・・・

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