ジェニー・サヴィル展 フィレンツェ ノヴェチェント美術館

ジェニー・サヴィル

フィレンツェ ノヴェチェント美術館にてジェニー・サヴィル展が開催中。
いわゆる具象絵画の注目女性現代アーティストです。

 

ジェニー・サヴィル作品展示室

展示数はかなり豊富で美術館の一階と二階、複数の部屋が使われています。

その中の一室は、この美術館の特色でもあり元々が宗教施設だったという所で、通常は祭壇画が掛けられている位置に作品展示されています。  

二階の一室ではオンラインの対談方式でアーティスト自身が作品とその制作についての話をするビデオ上映があります。
個人的にはアーティストやその作品についてあまり知らない状態で一階の作品を一通り観た後、このビデオ上映という流れでより興味深いと感じられました。
その後にまた作品展示が続く構成です。      

丁度、ここノヴェチェント美術館はサンタ・マリア・ノヴェッラ教会のある広場に面していて、 美術館の中に入らない人にも内部が見えるように一つ扉が開かれています。

なので、中からはサンタ・マリア・ノヴェッラ教会、外からは美術館内部とその作品が見える…という関係。
↓その様子    

ノヴェチェント美術館 
元々祭壇画のあった位置にジェニー・サヴィルの作品。
ノヴェチェント美術館
ノヴェチェント美術館内の展示室から外を見た所。サンタ・マリア・ノヴェッラ教会が正面に。
ノヴェチェント美術館
美術館を出てから、展示室を覗いたところ。

まれに団体客がいる時以外は大体いつも空いているのでゆっくりできる美術館です。

そんな訳で美術館内に割と長居したので外に出た時にはすっかり暗くなってしまいましたが、その暗さの中で、展示室を外側から改めて見てみると、照明が綺麗に当たって作品が映えていました。

ジェニー・サヴィル作品

以下、少しジェニー・サヴィル作品の写真を撮ってきたので載せます。(下手な解説はやめておきますね)

ジェニー・サヴィル
ジェニー・サヴィル
ジェニー・サヴィル
ジェニー・サヴィル
今回のジェニー・サヴィル展のポスターや宣伝にも使われている目の絵。野外の広告だと写真だと思っている人もいそう。
ジェニー・サヴィル
目の作品を寄って観る

改めて見るという事についてアーティストのそれを実体験するかのような、良い機会なのではないでしょうか。

ジェニー・サヴィル展 インフォメーション

会期: 2021年9月30日〜2022年2月20日
場所: Museo Novecento / Piazza S.Maria Novella, Firenze
公式ページ: http://www.museonovecento.it/mostre/jenny-saville/

余談ですが、キリスト教関係や信者、イタリアに住む人たちの中には元々の宗教施設が本来とは違った用途に使われる事を信仰心ゆえに良く思わない人もいます。  

イタリアを訪れた事のある人であれば誰もがすぐに気づく事ですが、日本のコンビニ以上の密度で少し歩けば教会、その先にも教会、とフィレンツェの街中だけでも数えきれないほどあります。

これだけの施設の数と質を誇る宗教システムは、今の割と純粋な信教の形のみをとっていた訳ではなく、実務的な役所のような役割を担っていたり、病院や福祉、政治、お金、社会全体が関わっていたものなので、そういった色々な役割を今でも教会が担っていたならば別ですが、今は近代国家として政府、地方行政、病院、社会保障などがありますので、残念ながら管理もあまりされずに閉鎖されたままの教会なども、やはり多くなってしまいます。

あとは、司祭不足も深刻だそうです。 教会をいくつも掛け持ちしてミサをするなど大変だそうで。元司祭の友人が話していました。 

政教分離というのは、絵に描いた餅なのでないだろうかともこの頃です。

あと、告知させてください。オンラインイベントに講師として出演します!

♦️オンラインイベント サロン・ド・わおん♦️

ニューヨーク・バンコク・フィレンツェ、なかなかない組み合わせのアートイベントです。
ニューヨークからはニューヨークメトロポリタンミュージアムMETの公式ガイドの淳子さん、
バンコクはバンコク国立博物館のガイドを務め、現在は幼児向け親子アートSprout Art For Little主宰の絹実さん、
フィレンツェからはイタリアの公式ガイドの私、
それぞれの取っておきの作品を現地でしか分からない情報や作品の奥深さを語ります。

2021年11月20日 日本時間20:00〜 

詳細はこちらより- https://salon-de-waon-event.peatix.com

わおん書房さんに直接お問い合わせはこちら – https://waon-books.com