フィレンツェ ノヴェチェント美術館にてジェニー・サヴィル展が開催中。
いわゆる具象絵画の注目女性現代アーティストです。
ジェニー・サヴィル作品展示室
展示数はかなり豊富で美術館の一階と二階、複数の部屋が使われています。
その中の一室は、この美術館の特色でもあり元々が宗教施設だったという所で、通常は祭壇画が掛けられている位置に作品展示されています。
二階の一室ではオンラインの対談方式でアーティスト自身が作品とその制作についての話をするビデオ上映があります。
個人的にはアーティストやその作品についてあまり知らない状態で一階の作品を一通り観た後、このビデオ上映という流れでより興味深いと感じられました。
その後にまた作品展示が続く構成です。
丁度、ここノヴェチェント美術館はサンタ・マリア・ノヴェッラ教会のある広場に面していて、 美術館の中に入らない人にも内部が見えるように一つ扉が開かれています。
なので、中からはサンタ・マリア・ノヴェッラ教会、外からは美術館内部とその作品が見える…という関係。
↓その様子
まれに団体客がいる時以外は大体いつも空いているのでゆっくりできる美術館です。
そんな訳で美術館内に割と長居したので外に出た時にはすっかり暗くなってしまいましたが、その暗さの中で、展示室を外側から改めて見てみると、照明が綺麗に当たって作品が映えていました。
ジェニー・サヴィル作品
以下、少しジェニー・サヴィル作品の写真を撮ってきたので載せます。(下手な解説はやめておきますね)
改めて見るという事についてアーティストのそれを実体験するかのような、良い機会なのではないでしょうか。
ジェニー・サヴィル展 インフォメーション
会期: 2021年9月30日〜2022年2月20日
場所: Museo Novecento / Piazza S.Maria Novella, Firenze
公式ページ: http://www.museonovecento.it/mostre/jenny-saville/
余談ですが、キリスト教関係や信者、イタリアに住む人たちの中には元々の宗教施設が本来とは違った用途に使われる事を信仰心ゆえに良く思わない人もいます。
イタリアを訪れる人誰もが目にしますように、日本のコンビニ以上の密度で少し歩けば教会、その先にも教会、とフィレンツェの街中だけでも数えきれないほどあります。
これだけの施設の数と質を誇る宗教システムは元々、今の割と純粋な信教の形のみをとっていた訳ではなく、実務的な役所のような役割を担っていたり、病院や福祉、政治、お金、社会全体が関わっていました。
そういった色々な役割は、現在近代国家としての政府、地方行政、病院、社会保障などがありますので、小規模な宗教施設は管理もあまりされずに閉鎖されたまになったりしてしまいます。
司祭不足も深刻で、教会をいくつも掛け持ちしてミサをするなど大変だそうです。元司祭の友人が話していました。
そんな”古い箱”として残ってしまった宗教施設を保存しつつ用途を見出すのは個人的には良い事だと思います。
オンラインイベント♦️サロン・ド・わおん
こちらは告知です。オンラインイベントに講師として出演します!
ニューヨーク・バンコク・フィレンツェ、なかなかない組み合わせのアートイベントです。
ニューヨークからはニューヨークメトロポリタンミュージアムMETの公式ガイドの淳子さん、
バンコクはバンコク国立博物館のガイドを務め、現在は幼児向け親子アートSprout Art For Little主宰の絹実さん、
フィレンツェからはイタリアの公式ガイドの私、
それぞれの取っておきの作品を現地でしか分からない情報や作品の奥深さを語ります。
2021年11月20日 日本時間20:00〜
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