ナポリの建築物が楽しい!

パラッツォ・カラファ・デッラ・スピーナ

ナポリに行ってきたのは気付けばもう三週間前。

書こうと思ってそのままになるパターンが多いので、頑張って書きます。

最初の数行を書けば、後は勢いでいけるのに、、と、書き出しがグダグダです。

 

 

ナポリと言えば、スパッカナポリ*に代表される、あの細い長いちょっと怪しげな道が印象的です。

道が狭いだけに建物が全然視界に入らないのですが、ふと道の端っこに立ってよくよく眺めると、こりゃまた、、、

いい建物がいっぱい!ナポリ最高!!!

という具合に、ナポリの建築物にハマる事間違いなし。(そうでない?)

 

*スパッカナポリSpaccanapoli とは?

ローマ時代に建設された都市の、京都に似たような碁盤目型の都市計画の中心となる東西南北に走る道で、南北の道がカルドCardo、東西がデクマーノDecumanoと呼ばれます。

特に中心になる十時の道は、それぞれにカルド・マッシモ、デクマーノ・マッシモ(ラテン語でカルド、デクマヌス・マクシムス)。

スパッカナポリは、デクマーノ・マッシモの一本下(南)にある道で、ちょうど街を南北に分けるように走っているので、spacca(spaccare-割る)napoli(ナポリ)とあだ名されるようになりました。

↓これはwikipediaから拾ってきた、ちょうどナポリを割っているのが分かる写真。

スパッカナポリ

すぱーん。

 

 

 

 

そんな訳で、今回のナポリ旅行メインテーマは、

ナポリの建築物。

結構見つけにくいと思うので、ページの下に印を付けた地図を貼りました。

 

 

 

まず、一つ目。

パラッツォ・マリリャーノ Palazzo Marigliano

所在地: Via San Biagio Dei Librai, 39, 80138 Napoli NA

ナポリ パラッツォ・マリリャーノ
スパッカナポリを大聖堂のあるドゥオーモ通り側から、東から西へと移動する感じで、ごくごく普通の建物(というか、やっぱり道幅が狭くて気づかない)の門を入ると、こんな素敵な階段のある中庭が出現。

あいにくの雨で色が濃いめになっちゃってますが、この階段のつくりの優美さは逸品。

1700年代のもの。

 

 

 

サン・グレゴーリオ・アルメーノ教会 Chiesa di San Gregorio Armeno

(Chiesa di Santa Patrizia 聖パトリツィア教会とも呼ばれます。)

所在地: Via S. Gregorio Armeno, 1, 80138 Napoli NA

ナポリ サン・グレゴーリオ・アルメーノ教会

さっきのところから少し先へ行き、十字路で右手に見えるのは、サン・グレゴーリオ・アルメーノ教会の鐘楼が道の上に建っている姿。

狭い道幅にぴったりサイズ、ジャストフィット!

 

 

パラッツォ・ディオメーデ・カラーファ Palazzo Diomede Carafa

所在地: Via San Biagio Dei Librai, 122, 80138 Napoli NA

パラッツォ・ディオメデ・カラファ

もうちょっと先に進み、左前方に見えてくる、ちょっと変わった建物。

黄色と灰色の凝灰岩でできた、面白い建物です。

 

 

建物の正面側は、こんな感じ、、、

パラッツォ・ディオメデ・カラッファ

、、道幅が狭すぎて、全景の見えるポジションがありません。

これは、向かいの建物の門の中に少し入って撮った写真。

どっちみち、手前の門が視界に入って全景は分からず。

ポジティヴに言えば、ナポリ・ルネサンスの門構えがよく分かりますね!(あんまり・・。)

アーキトレーブにはカラファ家の紋章と天秤、上にはヘラクレス像が真ん中、両脇で電線に絡まってるのはローマ皇帝クラウディオとヴェスパズィアーノ。

建物の完成は1466年。

 

フィレンツェで、それよりおよそ10年前に外観は完成していたパラッツォ・メディチ(現在のメディチ・リッカルディ宮殿)は、↓こんな。

メディチ リッカルディ宮殿

 

かなり違いますね。

こっちの方は当時の世界屈指の大金持ち、メディチ銀行社長が建てさせたのでまた違いますけれども、壁石の二色使いはフィレンツェではありえなくて、面白いです。

 

 

パラッツォ・トゥファレッリ Palazzo Tufarelli

所在地: Via Benedetto Croce, 23, 80134 Napoli NA

パラッツォ・トゥファレッリ

 

さっきのところから更に西へ進み、サン・ドメニコ・マッジョーレ広場を過ぎて、すぐ右手の建物の中に入るとあります。

これも1700年代の階段。

 

前にこのブログでご紹介した建物↓を彷彿をさせますが、階段の付き方とカクッと角度が付いていないところが異なります。

ナポリ パラッツォ・デッロ・スパニョーロ

パラッツォ・デッロ・スパニョーロ。

ブログ記事→ ナポリの建物、廃墟っぽかったりもあり、そこが良い。

 

パラッツォ・トゥファレッリはこんな素敵な階段を持っているのに、有名ではありません。

見つけたのも偶然。

それは、この建物↓のおかげ。

パラッツォ・カラファ・デッラ・スピーナ Palazzo Carafa della Spina

所在地: Via Benedetto Croce, 45, 80134 Napoli NA

パラッツォ・カラファ・デッラ・スピーナ

 

ここに到達した時、門は閉まっていてので、その外観だけ写真に収めていたのですが、何分道幅が狭い、。

なので必然的に後退してゆくと、向かいの建物の中に入っていく事になります。

その中に入って見つけた階段が上記のパラッツォ・トゥファレッリのものでした。

 

さて、こっちのパラッツォ・カラファ・デッラ・スピーナ、しばらくしたら写真の中にも見える”扉の中の扉”だけ開いて、外で待っていた人たちがぞろぞろ入って行きました。

雨が私を弱気にさせたのか、関係者以外は入っちゃいけないかしら?なんて、入りませんでしたが、帰り道にこの扉が全開になっているのを発見!

その中の様子がこちら。

 

パラッツォ・カラファ・デッラ・スピーナ

冬は日が早く落ちるので、こんな複雑な光の表情を見せる建物っていうのもいいですね。

逆に陽のあるうちに見つけてなくて良かったかも。

 

 

パラッツォ・トラブッコ Palazzo Trabucco

所在地: Via S. Liborio, 1, 80134 Napoli NA

パラッツォ・トラブッコ

他にも教会とかも見ながら進みましたが、建物特集なのでそれは飛ばして、、このオレンジ色の建物、これはかなり期待していた建物なんです。

が!

扉は閉じたまま。

住人が通ればお願いして入れてもらおうと、うろうろしましたが、そういう時に限ってだれも通らない。。

中はこんなんらしいです。↓ wikipediaより。

パラッツォ・トラブッコ ナポリ

柱が二重になってたり、建物正面の装飾が内側でも繰り返されていたり、。

見れなくて残念。

 

 

 

残念でしたが、もう一つのお目当の建物がお隣に、

パラッツォ・マステッローネ (マステッローニとも) Palazzo Mastellone (o Mastelloi)

所在地:Piazza Carità, 9-2, 80134 Napoli NA  (パラッツォ・トラブッコの左隣)

パラッツォ・マステッローネ

 

この階段に吸い込まれました。

パラッツォ・マステッローネ

中から見ても、独特の雰囲気。

雑然とスクーターやら、荷物やら、車やらがいっぱいあるのがナポリ感を更に演出。

 

 

パラッツォ・トラブッコが開かないかな、、とうろうろしている最中、その右隣の建物にも入ってみました。

お隣のパラッツォ

無名の建物ですが、いい雰囲気を醸してます。

 

この後また他の場所に行って、うろうろした後の帰り道も、スパッカナポリを行きとは逆方向に歩いて駅に向かいました。

なぜならば、やっぱり見過ごしてしまった建物があったからで、。

それがこちら。

パラッツォ・フィロマリーノ Palazzo Filomarino

所在地: Via Benedetto Croce, 8, 80134 Napoli NA

パラッツォ・フィロマリーノ

 

この門が見たかったくせに、うっかり前を通り過ぎてしまっていたようです。

こんなに大きいのに、。

フェルディナンド・サンフェリーチェの設計。(前出の過去記事で書いた建物の建築家)

 

 

そこをもう少しだけ進むと、

パラッツォ・ヴェネツィア Palazzo Venezia

所在地: Via Benedetto Croce, 19, 80134 Napoli NA

パラッツォ・ヴェネツィア

 

こちらは1600年代の階段です。

やっぱり夜に来てよかった、と思わせる光の加減です。

奥にギャラリーがあって、そこの人と目があったら、「上にも展示室があって、入るのは無料だからどうぞ、どうぞ!」と言われましたが、帰りの電車に間に合うだろうか???という時間になっていたので、そのまま帰りました。

ここから駅までは必死の汗だく競歩、無事に帰れました。

 

 

ナポリ建築の場所マップ

上に挙げた場所だけのピックアップですが、本当はもっともっと気になる建物はあるし、教会もあるし、食べ物屋さんもいっぱいです。

建物好きな方はご参考までにどうぞ。

*パラッツォ・トゥファレッリの地図上の位置がずれてるのと、パラッツォ・マステッローニがどうしても見つからないので印が付いていないという難はあります。

 

 

 

 

 

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ナポリの建物、廃墟っぽかったりもあり、そこが良い。