エイプリルフールの意味は”四月の魚”?

エイプリルフールの魚

 

イタリアのエイプリルフールは、四月の魚”Pesce d’Aprile”

四月一日。嘘をついちゃえ、エイプリルフール。

イタリアでは、紙で作った魚をひとの背中にバレないように貼る、という変な日です。
インターネット上でも魚のイラストが沢山出てきます。企業のマークが魚になったり、政府の政策を批判して魚をコラージュしてたり、バリエーションは豊富。

実際のところイタリア人もなんで魚なのかよく分かっていない、その由来にはいくつかの説があります。

 

引っかかった魚の骨説

14世紀の法王が魚を食べて喉にその骨がひっかかってしまい、それを奇跡的に聖人が取ってあげて、その日はお祝いをすると共に魚を食べないようにした。

 

不漁説

この時期魚釣りが始まるのだけれども、漁師が全く釣れないで帰ってくるのをからかったのが始まり。

 

グレゴリオ暦移行時の混乱説

16世紀終わり頃にフランスでグレゴリオ歴に移行してもなかなか浸透せず、ある者は伝統にこだわり、ある者は単に新暦に馴染めず、ある者はからかい半分に、相変わらず新年を3月25日としてお祝いし続け、習慣でプレゼントを交換したけれども中身は空で”四月の魚”と書いたメッセージだけだった。

 

 

エイプリルフールだけに、どれも嘘っぽい気がしますが。

イタリアではわりと新しい風習で、1860年から1880年の間に港町のジェノヴァに入ってきたのが始まりだそうです。
入ってきた時のフランス語”Poisson d’avril”がそのままイタリア語訳になって”pesce d’aprile”四月の魚。

アメリカ、イギリスでは”April fool’s day”、ドイツは”Aprilscherz”、スコットランドでは二日間続く”Taily Day”、ポルトガルでは四旬節前の日曜日と月曜日で小麦粉の袋を友達の間で投げ合う(!)。インドでは3月31日に春を祝うHuli祭りがあり、ふざけあうのだそうです。
色々ありますね。

 

 

で、うちのお子様もお手製の魚(上の写真)を嬉しそうに私の背中にベタッと貼って、大笑で走り去っていきました。