フィレンツェの美しい街並みを一望したいのであれば、ミケランジェロ広場がおすすめです。
そして、せっかくミケランジェロ広場まで来たのなら、その周辺の素敵な場所も一緒に回ってみてはいかがでしょうか。
もくじ
ミケランジェロ広場 Piazzale Michelangelo
フィレンツェの街並みを一望できる、人気のスポット。夕焼けや夜景も綺麗です。
広場の歴史は街自体に比べるとかなり浅く1869年の計画です。丁度その時代、フィレンツェはイタリア王国の首都だったので、都市計画の一部としてジュゼッペ・ポッジにより設計されました。
–行き方
- 徒歩 / ヴェッキオ橋を渡り、サン・ニッコロ地区の散策を楽しみながら徒歩でも来れます。下記のバラ庭園を通ったり、最近修復の終わった”ポッジの坂 Rampe del Poggi”を通っても景色が楽しめます。ヴェッキオ橋からだと30分前後の所要時間。ただし最後の坂は急なので、時間と体力に心配な場合は下りだけを徒歩にするか、以下の交通手段を使うと楽です。
- Autolinee Toscaneバス / 12番か13番。南回りと北回りで共に20分強で終点ミケランジェロ広場に到着します。ただバス乗り場が駅から徒歩5分ほどの場所に移動してしまったので、ちょっと不便かもしれません。本数は少なめ、時間は不正確。ルートや時刻表はこちら→ Autolinee Toscane
- タクシー / 街の中心部からはタクシーが便利。タクシー→イタリアでのタクシーの乗り方、フィレンツェタクシー乗り場
フィレンツェ地図、バス、タクシー情報など→ 旅のinfo
-所在地
Piazzale Michelangelo
サン・ミニアート・アル・モンテ教会 Basilica di S.Minitato al Monte
せっかくミケランジェロ広場まで来たのなら、絶対おすすめなのがこの教会。フィレンツェ大聖堂の洗礼堂と同じ時期にロマネスク様式で建てられました。
内部の美しい大理石製床モザイクに加え、スピネッロ・アレティーノがフレスコ画を施した聖具室、ルネサンス時代に加えられたポルトガル枢機卿の礼拝堂、磔刑図の礼拝堂などがあります。
ここからの景色も素晴らしいです。ファサード前庭左にある売店では修道士さんたちが作ったお菓子やリキュール、書籍や小物類を購入できます。
更に、この裏手にあるポルテ・サンテ墓地も時間があったら行くと面白いかもしれません。ピノッキオの著者のお墓もあります。
サン・ミニアート・アル・モンテ教会 外観
フィレンツェ独自のバランスのとれた幾何学模様のデザインです。一番左の扉は聖年の折に開きます。
ポルトガルの枢機卿の礼拝堂
左身廊にあるポルトガルの枢機卿の礼拝堂。ルネサンス時代の傑作。ポルトガル王家の枢機卿が25歳の若さで亡くなる前にこの教会に埋葬されることを望み、アントーニオ・ロッセッリーノ、ルーカ・デッラ・ロッビア、アレッソ・バルドヴィネッティ、ポッライオーロなどが礼拝堂内部の制作しました。
教会内部の後陣部分のモザイク
13世紀終わりの作品。中心にキリスト、こちら側から見て左に聖母マリア、右に聖ミニアート。
聖ミニアート
この教会の名前でもある聖(サン)ミニアートの伝説が描かれています。諸説ありますが、紀元3世紀デキウス帝の時代に殉教した聖人。処刑され首を切られても、その首を持って自分が弔われるべき場所、つまりこの教会のある場所までわざわざ川を渡ってやって来ました。この聖人の聖遺物は現在でもクリプタにあります。
サン・ミニアート・アル・モンテ教会より フィレンツェの街並み
大聖堂のクーポラも見えます。
-所在地
Via delle Porte Sante 34
-公開時間
月-土 9:30-13:00/15:00-19:00
日 13:00-19:00
宗教行事などで変更になる事があります。
-教会オフィシャルサイト
サン・サルヴァトーレ・アル・モンテ教会 Chiesa di S.Salvatore al Monte
ちょっと地味な見た目の教会ですが、上記のサン・ミニアート・アルモンテ教会とミケランジェロ広場の間にあります。ミケランジェロが “la mia bella villanella 私の美しい小さなヴィッラ” と呼んだ思い入れのある教会です。数少ないルネサンス様式の教会の一つですが、1529年のフィレンツェ包囲の時に被害を受け、その時から荒れてゆき1665年に聖職者たちは街中にあるオンニッサンティ教会に移ります。1875年にミケランジェロ広場ができてから徐々に修復されて今に至ります。
サン・サルヴァトーレ・アル・モンテ教会 外観
シンプルなファサードは、シモーネ・デル・ポッライオーロ(イル・クローナカ)の設計。ルネサンス様式。
サン・サルヴァトーレ・アル・モンテ教会 内部
内部も半円アーチが多用され、シンプルな中にも計算による秩序のあるたルネサンス様式。
主祭壇 磔刑像
フランチェスコ会の修道士らがオンニッサンティ教会に移す前までは、この場所に聖フランチェスコの僧衣が置かれていました。(現在僧衣ははラ・ヴェルナにあります。)
-所在地
Via di S. Salvatore Al Monte 9
バラ庭園 Giardino delle Rose
以前はバラの季節のみの開園でしたが、今は年間を通して開いています。徒歩でフィレンツェ中心部からミケランジェロ広場に行くなら、この庭園を通るのコースがおすすめです。サン・ミニアート門Porta S.Miniatoを抜け、庭園北側の入り口*から入りこの庭園を登るとミケランジェロ広場の真下に出る事ができます。日本でも人気のある芸術家ミシェエル・フォロンの彫刻が庭園内あちらこちらに展示されています。入場料無料。
フィレンツェの街の額縁
庭園のテラスには、大きなトランクの中に海と船のあるフォロンの作品。この作品は眼下に見渡せるフィレンツェの街の額縁になるように配置されています。
バラ庭園 彫刻 ジャン・ミシェル・フォロン
フォロンの彫刻作品とバラの花。春のバラ開花の時期はよい香りに包まれます
-所在地
Viale Giuseppe Poggi, 2
*北側出入り口-Via di S.Salvatore al MonteのVia del Monte alle Crociとの交差点あたり。
-開園時間
9:00-日没まで
-閉園日
1月1日、12月25日
アヤメ庭園 Giardino dell’Iris
ミケランジェロ広場の西側がバラ園に対し、東側にあるのがこのアヤメ庭園。イタリア菖協会が毎年国際品評会をここで開催する折に入園できます。入園無料。
フィレンツェの紋章もこのアヤメです。(一般的に百合Giglioとイタリア語でも呼ばれますが、この地方に一般的に見られるアヤメがモチーフになっています。)
アヤメ庭園のアヤメ
膨大な種類のアヤメがあります。
アヤメと池
庭園をずっと下ってゆくとこの池に到着。ただし出口は1つしかありませんので、また坂を上って庭園を出ます。
-所在地
Viale Michelangielo 82
-開園日
毎年春の4〜5月
(詳しい日程は下記オフィシャルサイトよりご確認ください)