o55Firenze の、Curiosità, perché a Firenze diciamo “Babbo” という記事(リンク切れ)より。
フィレンツェ弁「パパ」は「バッボ」
フィレンツェでは「お父さん」とか「パパ」に該当する単語が「バッボ」になります。
さらに細かく言うと、定冠詞もフィレンツェ訛りが入って、「il babbo イル・バッボ」ではなくて 「i’babbo イ・バッボ」。
なんで、「papà パパ」って呼ぶ他の地域と違ってバッボになったのかっていうのが、この記事のお話。「figlio di papà パパの息子」という言い方があって、それが父の威光とか財産を嵩に借りて生きてる意味があり、イメージが悪い・・・、という理由から、というのは冗談で。
(冗談とはいえ、結構みんなそんなイメージを持っているはず。友人コテコテフィレンツェ人は「”パパ”だと軽すぎて、”バッボ”だと威厳とか力強さがある」と、ブラジル出身の友人が特になにも考えずに「バッボってちょっと変だよね」って言った時にマジな顔で反論してました。)
喃語からの由来
“b”の音を18ヶ月目の赤ちゃんまでは繰り返し発音するのが自然な発音です。なので、赤ちゃんの言葉から来ているのではないか、と。バブー。
歴史的に色々な言語が交差したという要因
最初の言葉はギリシャ語で「pappas」それをラテン人が「pappus パップス」と言うようになります。
そこに、トスカーナとエミリア(エミリアでもバッボと呼びます)の土地の言葉が混じり、「babbus バッブス」になり、最終的に「babbo バッボ」。
その他の例
興味深いことに、遠く離れたペルシャでもよく似た「bab」という呼び方。トルコ人、タタール人、モルッカ人、マレーシア人も、同じく。ホッテントット人(初めて聞きましたが、コイコイ人と現在は呼ぶそうです。)は、「bo」、モンゴル人は「boab」なんだそうです。
*元記事のコメント欄に色々書き込みがありまして、ウンブリアでもバッボと呼ぶそうです。
個人的にはバッボの語源というか、音を考える時、うちの子がまだ喋り出して間もない頃の事を思い出します。
「バッボ」は言えても「おかーさん」はまだ言えずに、「Babbà!!!ばっっっっばあああああーーーーーー!!」と、公園で私が見つからなくて叫んでいました。「Mammaマンマ」でもなく、バッバ。
バッボを女性名詞にしてしまったのか、Babàというシチリアのお菓子にちなんだのか。そんな理由で、バッボには全然関係のないババの写真が一番上にあります。(写真はwikipediaのババページより)
もしくは、普通にババァだったのか。
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