ボーボリ庭園・バルディーニ庭園 Giardini di Boboli e Bardini

ボーボリ庭園

 

ピッティ宮殿の裏側には、広大な敷地のボーボリ庭園が広がります。
庭園の左奥にある門を出て少し歩くとバルディーニ庭園もあり、同じチケットで入れます。
庭園内には小さな陶器美術館、ボーボリとバルディーニ庭園の間にはベルヴェデーレ要塞もあります。(ベルヴェデーレ要塞は別チケット。夏季オープン)
2つの庭園合わせて出入り口が6つもあるので、詳細は記事の下の方にある地図をご参考にどうぞ。

ピッティ宮殿のみどころはこちら↓

ピッティ宮殿(パラティーナ美術館等) Palazzo Pitti

ボーボリ庭園 Giardino di Boboli

コジモ一世の妻、エレオノーラ・ディ・トレドは1550年(1549年とも)にピッティ宮殿を購入した後、住居としての改装を始めていた宮殿に住むことは結局叶わず、1562年にマラリアにかかり亡くなります。
ただ長くかかった改装工事中もこの庭園には訪れ、自ら花を摘んだりして楽しんでいました。
庭園のデザインは、メディチ別荘カステッロの庭園も手掛けたイル・トリーボロ。彼は1550年に亡くなりますが、その基本設計は受け継がれました。

ニュヨークのセントラルパークに比べたら小さく、ナポリ近郊のカゼルタ宮殿の庭園に比べたら短い長さですが、それでもやっぱり全部歩くのは大変です。グーグルマップなどで位置を確認しながら歩くのもいいかもしれません。
最近はチケット売り場で庭園内のマップがもらえます。係りの人が忘れていてもらえなかったら催促してみてください。それでも品切れなどでもらえなかったら、庭園内の掲示板をご参考に。
奥に行くと小道が沢山あるので、割と簡単に迷えます。
園内にあるモニュメントや良い景色を探しながらの散策をお楽しみください。

カルチョーフォの噴水

カルチョーフォの噴水 Fontana del Carciofo

カルチョーフォはイタリア語のアーティチョーク。ピッティ宮殿の中庭のボーボリ庭園側にあります。この下にももうひとつ、モーセの噴水のある二重構造です。

ピッティ宮殿 ボーボリ庭園 カフェハウス

ボーボリ庭園カフェハウス Kaffeehaus

1774-75年のロココ様式、ザノービ・デル・ロッソ設計。丁度コーヒーの流行した時期に大公ピエトロ・レオポルドが建てさせました。ロレーヌの緑と言われる独特の色をしています。残念ながら今はここでお茶はできませんが、バルディーニ庭園まで足をのばすと、テラスに見晴らしの良いバールがあります。夏季であれば開いているベルヴェデーレ要塞の屋外バールも気持ち良いです。

カフェハウスより フィレンツェの風景

カフェハウスからフィレンツェ Veduta dal Kaffeehaus

赤い屋根と緑が映えます。

フォルコーネの池 ネプチューン

ネプチューンの池 Vasca del Nettuno

ピッティ宮殿正面の急な坂道を上ってゆくと、ストルド・ロレンツィ製作のネプチューンが真ん中にある高台に出ます。左奥に見えている壁はベルヴェデーレの要塞。ここから左手にぐるっと回り込むとカフェハウスを通過した後、要塞側の出口へ行けます。写真右手にある階段を上って少し行くと、"騎士の庭園"と呼ばれる見晴らしの良い場所に出ます。陶器美術館があります。

騎士の広場

騎士の広場 Piazzina del Cavaliere

ネプチューンの噴水の奥の階段を上ると、カーブのあるもうひとつの階段があり、その上がこの騎士の広場。フィレンツェの街とは反対側の緑の多い景色を見渡せます。写真の向きとは反対側に陶器美術館があります。

陶器美術館

陶器美術館 Museo delle Porcellane

騎士の広場の中にある、小さな美術館。ボーボリ庭園内なので別チケットは必要ありません。色々な陶器が時代と地域ごとに展示されています。

イゴール・ミトライ

イゴール・ミトライ Igor Mitoraj

栗の草原(直訳!)Prato delle Castagneと呼ばれる芝生の広場にある現代美術の彫刻作品。ギリシャ神話にい出てくるスパルタ王テュンダレオスがテーマ。

ボーボリ庭園内 糸杉の通り

糸杉の通り Viale dei Cipressi

庭園内を南西に貫く長い道、ロマーナ門の方へ伸びています。この奥にも噴水があります。

オチェーアノの噴水 (海洋の噴水)

海洋の噴水 /島の水槽  Fontana dell'Oceano/Vasca dell'Isola

なんだか日本語にするとおかしな名称ですね...。糸杉の通りを下ってくると、こちらに行き着きます。ロマーナ門近くです。

ピッティ宮殿 ボーボリ庭園 水飲み場

水飲み場

ボーボリ庭園内のところどころに、こんな水飲み場があります。大きな庭園内を夏に歩く時にとても嬉しい存在です。

モスタッチーニの噴水 

モスタッチーニの噴水 Fontana dei Mostaccini

モスタッチーニの噴水の一部です。(装飾がほどこされた場所もあります)これは鳥の水飲み場も兼ねていてボーボリ庭園の北側を長く細く走ります。庭園内では網で食用の鳥を捕獲していたので、鳥を集める目的で造られました。

ボーボリ庭園 インフォメーション

所在地

Piazza de' Pitti, 1

入り口

  1. ピッティ宮殿の中庭、右奥(ここが一般的)
  2. ロマーナ門側
  3. ロマーナ通り
  4. ベルヴェデーレ要塞側 (バルディーニ庭園を先に見学する場合)

開園, 閉園時間

開園: 毎日 8:15〜
閉園: 16:30 (11月-2月), 17:30(サマータイム日を除く3月-10月),  18:30(4,5月/9月/10,3月のサマータイム採用日), 19:30(6-9月)

閉園日

月の第一月曜日、最終月曜日
1月1日、12月25日

所要時間目安

  • 30分 ピッティ宮殿近くとブオンタレンティのグロッタ
  • 1時間 ネプチューンの噴水、騎士の庭、カフェハウス、ブオンタレンティのグロッタ
  • 2時間 上記にプラス、糸杉の通り、海洋の噴水など
  • 半日 上記にプラス、ベンチで読書、芝生に寝転がる、氷室とか水路の跡を探す、貴重な植物を観察、猫を愛でる、など

共通チケット

オフィシャルサイトより予約可能。(+€3予約料)
予約があった方が便利なのは、観光客の多い時期にピッティ宮殿側より入場する時です。
その他の入り口では列ができることはほとんどありません。
17歳以下はパスポートなどを提示すると国籍を問わず無料。

オフィシャルページ

-GIARDINO DI BOBOLI-

バルディーニ庭園 Giardino Bardini

バルディーニ庭園は、もともとはモッツィ家が所有していた北側部分と、マナドーラ家が所有していた南側部分に分かれていました。
それらを全て古物商のステファノ・バルディーニが1913年に購入したことから、現在の名前で呼ばれています。
その後、ステファノの息子であるウーゴ・バルディーニが相続人がいない状況で亡くなり、紆余曲折がありながらも国の文化省への寄贈を経て、故人の意思を尊重しフィレンツェ市に渡りました。

庭園は、急な斜面にある段々畑のようなバロック様式に特徴があり、ナマドーラ庭園だったところにはイギリス式庭園(自然の姿を人工的に作り出した様式)があり、小川が流れています。

一番見晴らしの良い場所には、ロッジャLa Loggia(テラスのようなところ)があり、気候の良い4〜10月まで、飲み物や軽食を楽しめます。

庭園内の、上の出入り口のある建物はヴィッラ ・バルディーニ(旧マナドーラ邸)Villa Bardiniと言い、ピエトロ・アンニゴーニらの常設展示の他、入れ替えで企画展があります。この建物の中からの景色も良いです。別途入場料が必要。
ブログ記事→ 必然的に穴場 : ヴィッラ・バルディーニ

もうひとつ、名前で紛らわしいのは、ステファノ・バルディーニ美術館Museo Stefasno Bardini
北側の出入り口からすぐ近くにある美術館で、こちらもステファノ・バルディーニがもとからあった建物を購入、改装したところです。現在は市立美術館として、彼が集めた膨大なコレクションを鑑賞できます。壁の色はバルディーニブルーとして知られています。入場料別途。

バルディーニ庭園

段々畑のようなバルディーニ庭園

急斜面にある庭園、アルノ川側からも見える部分です。

バルディーニ 緑のトンネル

緑のトンネル

 

バルディーニ テラス 

テラス /バール

急斜面にある庭園、アルノ川側からも見える部分です。

藤棚 フィレンツェ バルディーニ庭園

藤棚 -春

春になると、この藤のトンネルを目当てに多くの人が訪れます。ブログ記事→ 花咲くフィレンツェ散歩・バルディーニ庭園とバラ、アヤメ庭園

 

バルディーニ庭園 藤棚 夏

藤棚 -夏

夏は夏で緑の美しい藤棚です。

 

バルディーニ庭園  イギリス式庭園

イギリス式庭園

庭園ないを小川が流れています。ヴィッラ ・バルディーニ近くです。

バルディーニ庭園から見る大聖堂 クーポラ

バルディーニ庭園からの望むクーポラ

藤棚越しにクーポラが見えたり、よい風景があちらにもこちらにも。

バルディーニ庭園 

バルディーニ庭園高台から見下ろすと

かなり急斜面。下にはアッレ・グラッツィエ橋のかかるアルノ川が見えています。

バルディーニ庭園 インフォメーション

所在地

Costa S. Giorgio, 2,

入り口

  1. バルディ通り1番赤 /Via de' Bardi 1r  (番号の色が赤い方です)
  2. コスタ・サン・ジョルジョ通り2 /Costa S.Giorgio 2

開園, 閉園時間

開園: 毎日 8:15〜
閉園: 16:30 (11月-2月), 17:30(3月),  18:30(4,5月/9月,10月), 19:30(6-8月)
入園は閉園の1時間前まで

閉園日

月の第一月曜日、最終月曜日
1月1日、12月25日

所要時間目安

1〜2時間

共通チケット

バルディーニ庭園に2つある入り口のどちらでもチケット購入可能。通常ほとんど混みません。
同じチケットでボーボリ庭園に入場可能。1日有効。
17歳以下はパスポートなどを提示すると国籍を問わず無料。
庭園内にあるヴィッラ ・バルディーニに入るには、別途入場料が必要。

オフィシャルページ

-VILLA BARDINI-

ボーボリ庭園・バルディーニ庭園 出入り口マップ